はじめに
- データサイエンスやデータエンジニアに興味はあるけど、データベーススペシャリスト試験って難しいのかな?
- 非エンジニアだけど、どのくらいの勉強期間で合格できるんだろうか…
- データベーススペシャリストって、どのような資格なのかな?
データベーススペシャリスト試験は、データベースに関する専門知識を証明できる資格です。
しかし、専門性の高さから合格率は毎回20%を下回る試験であり、非エンジニアにとっては、受験前のハードルを高く感じるケースがあります。
そこで、今回は、非エンジニアながら3か月の勉強でデータベーススペシャリスト試験に合格した私の学習プロセスを大公開します!
この記事を読むことで、効率的にデータベーススペシャリストに合格するためのヒントが得られると思うので、ぜひ最後まで読んでください!
データベーススペシャリスト試験とは

データベーススペシャリスト試験は、データエンジニアリングスキルを客観的に証明する資格の一つです。
近年、売上データやマーケティングデータなど、データに基づいて判断・アクションする手法として、「データドリブン」という言葉が注目されています。
この「データドリブン」を実践するためには、データを格納する『データベース』の存在が必要不可欠であり、企業のデジタル化(DX)の進展やビッグデータの活用が進むにつれて、「データエンジニアスキル」は益々重要になると考えられます。
データベーススペシャリスト試験の対象者
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のHP上では、データベーススペシャリスト試験の対象者は、次の通り記載されています。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者
簡潔に言えば、「データベースの専門家で、企業の情報システムを設計・開発・管理する業務において中心的な役割を担う人」と言えます。
データが重要性が増している近年においては、今後、益々注目度が高まる資格の一つと考えられます。
データベーススペシャリスト試験の概要
データベーススペシャリスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施している高度情報処理試験(レベル4)の一つに該当します。
レベル1(ITパスポート試験)やレベル2(基本情報技術者試験)に比べれば難易度が高く、合格率は毎年20%を切る水準で推移しています。
また、1年に1回(毎年10月)のみ開催されている試験ですので、もし不合格になってしまうと次の年まで試験を受験することが出来ません。
データベーススペシャリスト試験の試験形式
データベーススペシャリスト試験は、大きく4つのセクション(午後Ⅰ、午後Ⅱ、午前Ⅰ、午後Ⅱ)に分かれます。
各々のセクションの特徴は、次の表の通りです。
| 午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
|---|---|---|---|---|
| 試験時間 | 9:30~10:20 (50分) | 10:50~11:30 (40分) | 12:30~14:00 (90分) | 14:30~16:30 (120分) |
| 出題形式 | 四肢択一 | 四肢択一 | 記述式 | 記述式 |
| 出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
| 解答数 | 30問 | 25問 | 2問 | 1問 |
| 合格 基準点 | 60点以上 | 60点以上 | 60点以上 | 60点以上 |
※最新の情報は、IPAのHPをご覧ください。
試験に合格をするためには、午後Ⅰ~午後Ⅱの全ての試験で60点以上を取ることが求められますので、満遍なく学習することが必要です。
また、午前Ⅰ・午前Ⅱは多肢選択式の試験なので知識が多少不十分だったとしても合格する可能性はありますが、午後Ⅰ・午後Ⅱ試験は記述式の試験ですので、勘や運だけで合格することは難しく、しっかりとした対策をしなくてはいけません。
尚、直近2年以内に、応用情報技術者試験に合格された方や他の高度情報処理技術者試験に合格された方は午前Ⅰ試験が免除できますので、他3つのセクション(午後Ⅱ、午前Ⅰ、午後Ⅱ)の試験を受けるだけで大丈夫です。

午前Ⅰの「免除」を希望される方は、試験の申込時に申請を忘れないようにしましょう…!
データベーススペシャリスト試験の範囲
データベーススペシャリスト試験では、データベースに関する幅広い知識を要求されます。
大項目として次の項目が挙げられます。
- データベースの全体計画
- データベースの要件定義
- データベースの分析・設計
- データベースの実装・テスト
- データベースシステムの運用・管理
試験範囲は「データベース」だけですが、データベースの中で幅広い知識が求められますので、試験に合格するには効率的に学習を進めることが大切です。
データベーススペシャリスト試験の合格に向けた学習プロセス

ここからは、非エンジニアながら、3か月の勉強でデータベーススペシャリスト試験に合格した学習プロセスをお伝えします!
最初に勉強開始前の事前知識をご紹介した後、実際の学習プロセスを初期・中期・後期に分けてご説明します。
勉強開始前の事前知識:業務で必要なSQL知識は有していた
私は普段の業務(全社的なDX推進)の中で、「SQL(データベース言語)を使ってDWHからデータの抽出する」という作業を日常的に行っています。
よって、試験勉強を始める際には、基本的なSQLの知識(基本文法・集計関数・GROUP BY句・HAVING句・ORDER BY句・サブクエリ・テーブルの結合等)を有していました。
この基本知識があったお陰で、データベーススペシャリスト試験においては、SQLの勉強時間を少なく済ませることが出来たと感じています。
SQLはデータベーススペシャリスト試験でも数多く出題されますし、データベースを学ぶ上で基本となりますので、もし試験まで時間の余裕がある方は、先ずはSQLから学ぶことをおススメします!
SQL学習のオススメの教材
| 名前 | 著者・作成者 | 分類 | 用途 |
|---|---|---|---|
| スッキリわかるSQL入門(インプレス社) | 中山 清喬/飯田 理恵子 | 書籍 | SQLの基本理解・演習 |
| BigQuery で学ぶ非エンジニアのための SQL データ分析入門 | 木田 和廣 | WEB (udemy) | SQLの基本理解・演習 |
勉強初期(7月上旬~):勉強開始!まずは、SQLの追加学習+午前Ⅱの勉強をスタート!
本格的な勉強をスタートした後、先ずは、SQLの追加学習+午前Ⅱの勉強をしました。
先程お伝えした通り、SQLの基本的な部分は学習済でしたが、データベーススペシャリスト試験を受けるにあたって不足していた知識(相関サブクエリ等)があったので、追加で学習しました。
その際、書籍を中心に学習していましたが、読んでいるだけでは頭に入らない部分があったので、無料で使える学習用データベースを使って、都度SQLを叩き、挙動を確認して理解を深めました。

SQLは学習用のデータベースを使って、実際に手を動かしながら学ぶことをオススメします!
また、SQLの学習と並行して、午前Ⅱの勉強をスタートしました。
午前Ⅱ試験は、過去問の類題が数多く出題されますので、過去問を徹底的にやり込むことが非常に重要です。
そこで、『データベーススペシャリスト過去問道場』のメンバーに登録し、過去問をひたすら解きました。
(午前Ⅱの各問題は数分で解けるので、手の空いた時間(通勤時間等)を利用して繰返し何度も解きました。)
学習の際には、「アウトプット中心を心掛け、その時点で足りない知識については、マインドマップにまとめ、スキマ時間にインプットする」という学習法を行いました。
(マインドマップ学習法の詳細を知りたい方は、「【IT未経験で一発合格!】応用情報技術者の勉強法を大公開!」という記事をご覧ください!)
勉強初期の教材
| 名前 | 著者・作成者 | 分類 | 用途 |
|---|---|---|---|
| SQL 第2版 ゼロからはじめるデータベース操作(翔泳社) | ミック | 書籍 | SQLの追加学習 |
| 達人に学ぶSQL徹底指南書 第2版 初級者で終わりたくないあなたへ(翔泳社) | ミック | 書籍 | SQLの追加学習 |
| データベーススペシャリスト過去問道場 | ー | WEB | 午前Ⅱ試験の演習 |
勉強中期(8月末~):午後Ⅰの勉強をスタート!
8月末あたりから午後Ⅰの勉強をスタートしました。
午後Ⅰは、データベース設計・同時実行制御・索引設計・運用管理・整合性制約の実装等から幅広く出題され、3つの大問の中で2つを選択する必要があります。
1問当たり45分程度を要しますので、仕事前や仕事後等にまとまった時間を確保して「2023-2024 データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策 」を何度も解きました。
勉強当初、私は試験範囲を網羅的に学習していましたが、索引設計が全く理解できず、途中で勉強をやめました。
(もし、本番の試験で出題されたら別の設問を選ぼうと思いました)
効率的に学習するのであれば、「理解に時間がかかる分野は捨てる」という判断をして別の分野に注力しても良いように感じました!
勉強中期の教材
| 名前 | 著者・作成者 | 分類 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 2023-2024 データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策(アイテック社) | 山本森樹 | 書籍 | 午後Ⅰ・午後Ⅱの演習 |
勉強後期(9月中旬~):午後Ⅱの勉強をスタート!平日は午後Ⅰ、休日は午後Ⅱを中心に学習!
9月の中旬以降は、午後Ⅱに着手しました。
午後Ⅱは2つ(データベースの物理設計/概念データモデリング)の大問から1問を選択する形式ですが、学習の初期から『概念データモデリング』に絞って学習しました。
それは、『概念データモデリング』は出題傾向が毎年大きく変わらず、対応がしやすいと判断したためです。
(一方で、「データベースの物理設計」の設問は、不得手な索引設計の問題があったこと、問題の形式が数パターンあることから、試験までの期間で対応することは難しいと感じました)
午後Ⅱ試験は問題を解くのに120分(2時間)を要する試験なので、まとまった時間が確保できる休日を中心に学習しました。
最初は、制限時間(2時間)の2倍程度(4時間)の時間がかかってしまい、絶望感を感じていました。。。
また、概念データモデリングの設問は、長文を読みながら「未完成の概念データモデルを埋める」「未完成の関係スキーマを埋める」ことが中心になりますが、「概念データモデルの矢印を逆に引く」「不必要なところに矢印を引く」「主キーや外部キーの選び方を間違える」等、ミスを繰り返していました。
しかし、解説を読み、「なぜこの方向で矢印が引かれるんだろう」「この矢印はなぜ必要or不要なのだろう」という考察を繰り返しすることで正答率を高め、次第に少しずつ回答スピードが速くなっていきました。
(具体的な問題の解き方については、今度、別記事にしたいと思います!)
平日は午後Ⅱを解く時間が確保できないので、午後Ⅰの演習をしていましたが、その際には「データベース設計」を中心に学習しました。
それは、午後Ⅰの「データベース設計」にて出題される概念データモデルの作成・関係スキーマの作成が午後Ⅱの対策にもなったためです。
平日:午後Ⅰ・休日:午後Ⅱの演習を繰り返すことで、「概念データモデリング」がドンドン理解できるようになっていきました!
上記の通り、過去問中心の学習を試験の当日まで繰り返し、無事、合格することが出来ました。

勉強後期の教材
| 名前 | 著者・作成者 | 分類 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 2023-2024 データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策(アイテック社) | 山本森樹 | 書籍 | 午後Ⅰ・午後Ⅱの演習 |
| 2024-2025 データベーススペシャリスト 総仕上げ問題集(アイテック社) | アイテックIT人材教育研究部 | 書籍 | 午後Ⅰ・午後Ⅱの演習 |
おわりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今回は、「データベーススペシャリスト試験」の学習プロセスに関してご紹介しました。
「データベーススペシャリスト試験」は高度情報技術者試験に位置づけられる試験ということもあり、比較的難易度が高い試験です。
しかし、分野を絞り、効率的に学習を積み重ねれば、非エンジニアであっても合格することは可能です。
今日ご紹介した内容を基に、あなた自身の学習計画を立てて、データベーススペシャリスト試験にチャレンジしてみましょう!
これから受験される方の成功をお祈りしています。



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